B型肝炎訴訟とは

幼児期(7歳未満まで)に受けた集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査。以下同じ)の際に、注射器等が連続使用されたことによってB型肝炎ウイルスに持続感染したとされる方が、国に損害賠償を求めるものです。

B型肝炎

我が国では、昭和23年以降、全ての国民・住民が法律(予防接種法等)によって、幼少期に集団予防接種を強制させられてきました。その際、注射器等(注射針及び注射筒等。以下同じ)を使い回ししたことによって、40数万人(国の推計)もの国民・住民がB型肝炎ウイルスに感染させられたのです。
しかし、感染被害者は国から何の救済を受けることなく、将来発症してしまうのではないかと不安を抱え、慢性肝炎・肝硬変・肝がんの病気で苦しんできました。

平成元年(1989年)6月、札幌で5人の被害者が国に対して、損害賠償金の支払いを求める訴訟を提起し、平成18年6月、最高裁判所の判決が出され国の責任が認められました。この判決を受け、国に対し、被害者すべての救済求めましたが、国は裁判を起こした5名以外の被害者に対する救済を拒否しました。
そこで、国に集団予防接種で被害を受けた患者全体を救済してもらうため、平成19年、この最高裁判決後初めての訴訟を当弁護団が提起いたしました。

その後、全国における同様の訴訟の結果、平成23年6月、国(当時の総理大臣)が謝罪し、国と全国原告団および全国弁護団との間で『基本合意』が結ばれたのです。
さらに、平成24(2012)年1月13日には『特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法』が施行され、現在では、この基本合意および特別措置法に基づいて、和解手続きが進められています。

対象となる方

B型感染ウイルスの感染経路は、集団予防接種等における注射器の連続使用以外にもさまざまなものが考えられます。
今回のB型肝炎訴訟において救済対象となるのは、B型肝炎ウイルスに持続感染されている方のうち、『集団予防接種等における注射器の連続使用により感染したと認定された方』および、『その方から母子感染(父子感染)した方』(これらの相続人を含みます)です。

救済要件

  1. B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  2. 満7歳になるまでに集団予防接種等を受けていること
  3. 生年月日が昭和16年7月2日~昭和63年1月27日までの間であること
  4. 母子感染ではないこと *1
  5. その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと
    ・幼少期に輸血をしていないこと
    ・父子感染ではないこと *1
    ・ジェノタイプがAe型ではないこと 等

*1 母子感染(父子感染)と言われている(言われたことがある)方へ
母子感染(父子感染)の方でも、母親(父親)が一次感染者として上記救済要件を満たしていることが確認できれば、「二次感染者」として救済される可能性があります。

◎当弁護団は、全国の弁護団との情報交換や、継続的に行っている国との実務協議により、様々な立証方法についてのノウハウがあります。
個々の状況は異なりますが、上記救済要件に形式的に当てはまらない場合でも、何らかの方法により立証が可能なケースもありますので、一度弁護団へお問い合わせください。

給付金等の支給について

給付される金額は、医療記録などで確認できる「これまでで最も重い病態」に基づいて決まります。

病態別給付金額

  • 無症候性キャリア 50万円+定期検査費用等

    ※定期検査費用等

    ・血液検査(項目指定有)、画像検査(腹部エコー)年4回
    ・画像検査(造影CT若しくは造影MRI又は、単純CT若しくは単純MRI)年2回
    ・年2回までの検査毎の手当15,000円
    ・回数の数え方は、暦年単位(毎年1~12月の間に4回又は、2回までの受診)
    ・その他、母子感染防止、同居家族の感染防止に係る費用(いずれも規定有)

  • 慢性肝炎 1,250万円

    発症してから20年以上経過している場合

    ・治療を受けている方:300万円
    ・治療を受けていない方:150万円

  • 肝硬変(軽度) 2,500万円

    発症してから20年以上経過している場合

    ・治療を受けている方:600万円
    ・治療を受けていない方:300万円

  • 肝硬変(重度)・肝がん 3,600万円

    発症してから20年以上経過している場合は900万円

  • 死亡 3,600万円

    死亡後20年以上経過している場合は900万円

個別の和解後に病態が進行してしまわれた方へ

個別の和解が成立した後、万が一病態が進行してしまわれた方については、給付金の追加請求ができます(ただし、病態の認定は必要です)。
弁護団にて手続きいたしますので、担当の弁護士または弁護団事務局までお問い合わせください。

※特別措置法の期限とは別に、追加給付金の請求にも期限があります。
請求期限は進行した病態を診断された日によって異なるため、弁護団へお問い合わせください。